開催報告

国際光年総括シンポジウム
~光の科学と技術の新たな飛翔に向けて~
12月11日(金) 東大安田講堂にて

イブン・アル・ハイサム、フレネル、アインシュタインなど、光科学・技術に関わる歴史的に著名な学者や研究者が、偉大な業績を残してから1000年、200年、100年など、節目の年となる2015 年。国連が宣言し、ユネスコが推進した「光と光に基づく技術の国際年」(International Year of Light and Light-based Technologies、略してIYL-2015)は、多くの国際学術連合が賛同し、国内では日本学術会議が中心となって市民への啓蒙活動に取り組んでまいりました。平成27年4月21日(火)にはこの活動を記念する第一回シンポジウムが盛大に開催されましたが、平成27年12月11日(金)には、その活動を総括する第二回シンポジウム~光の科学と技術の新たな飛躍に向けて~が、再び東京大学安田講堂にて開催されました。

当日は、国際光年の活動を主導した日本学術会議と6つの学会の会長と関係者、国内の活動の直接的なスポンサーとなった56の推進パートナー企業・機関および同活動に賛同・支援くださった国際光年協議会参加機関の関係者、光科学技術を研究する主要グループのメンバー、および一般の学生や市民など、総勢1,300名以上が来場、受付には長い列ができ、前回以上に講堂は参加者で埋め尽くされました。また企画の目玉となる3名の講師の方々、すなわちノーベル物理学賞受賞の赤﨑勇氏、著名な建築家の安藤忠雄氏、宇宙・素粒子研究で大活躍中の村山斉氏はもちろんのこと、前回、講師をお願いしたレーザーの草分け・霜田光一氏、同様に前回の講師で創エネ・あかりパークの企画でも国際光年をご支援いただいた照明デザイナー石井幹子氏、元文部科学大臣の田中真紀子氏らの姿も見られました。受付では前回から推進パートナーが追加された記念のパンフレットとクリアホルダーに加え、SPIEが制作した美しい写真集も配布されました。


左から石井幹子氏、荒川泰彦氏、赤﨑勇氏、大西隆氏

さて、シンポジウムは、前回以上に幻想的にホロライト照明された安田講堂内で14時より始まり、まず主催機関の母体である日本学術会議の会長・大西隆氏、および主催機関である日本学術会議ICO(International Commission for Optics)分科会の委員長・荒川泰彦氏が挨拶を行いました。続いて推進パートナーや国際光年協議会参加機関でもある6学会から、国際光年に関する1年間の活動報告がありました。応用物理学会からは河田聡会長、電子情報通信学会からは小柴正則会長、日本物理学会からは藤井保彦会長、レーザー学会からは加藤義章会長、日本光学会からは黒田和男会長、SPIEからは谷田貝豊彦会長が登壇しました。

休憩を挟んで、前記の3氏による魅力的な講演が行われました。1人目の赤﨑勇氏は「光と私の研究」という演題でしたが、ノーベル賞の受賞理由となった青色LEDの研究にご自身がたどり着くまでの変遷を、当時のお考えや現場の興味深い逸話を交えてお聞かせいただきました。2人目の安藤忠雄氏は、誰もが知る建築家ですが、光と影が強いコントラストを生み出すスタイリッシュな建築物が特に有名です。講演は「光と建築」と題して、軽妙な語り口で、それらができた経緯をお話いただき、聴衆を楽しませてくれました。3人目の村山斉氏は素粒子や宇宙物理の研究を日米で展開している方。「光と宇宙」というタイトルで、宇宙の過去、現在、未来、および光との関わりについて、一般人にもわかりやすい内容と美しいスライドで発表いただきました。

最後にはICO分科会を含む日本学術会議第三部の部長を務める相原博昭氏が挨拶を行いました。これで2015年を記念する企画は終了となりますが、光科学技術が社会の隅々まで浸透し、さらに発展を遂げようとしている今、この国際光年は新たな時代の「始まり」を告げるものだ、というコメントが印象深く、閉会となりました。

記念式典の様子

開会挨拶 荒川泰彦(ICO会長、東京大学教授)
日本学術会議挨拶 大西 隆(日本学術会議会長、豊橋技術科学大学学長)
国際光年の取り組み報告
  • 河田 聡(応用物理学会会長)
  • 小柴 正則(電子情報通信学会会長)
  • 藤井 保彦(日本物理学会会長)
  • 加藤 義章(レーザー学会会長)
  • 黒田 和男(日本光学会会長)
  • 谷田貝 豊彦(SPIE会長)
特別記念講演「光と私の研究」赤﨑 勇(名古屋大学特別教授、名城大学終身教授)
記念講演「光と宇宙」村山 斉(東京大学教授)
閉会挨拶 相原 博昭(日本学術会議第三部長、東京大学副学長・教授)
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